セーリング・クルーザーで海に出る・・・・。

これはウインドサーフィンやカイトボーディング、カヌーとは少し意味が違います。
umitomoが提案する「スポーツ」はそのほとんどが
海や湖の「ショア」(岸近くの海）で行うものです。

でも、セーリング・クルーザーで出る海は・・・・そう海の沖の、ずっと向こうなのです。
海へ・・・いや海原へ出てゆくのが「セーリング・クルーザー」です。
１０マイルも沖へ出れば、もう岸も見えなくなります。

３６０度すべて、見渡す限り海！･･･そんな光景が広がるのです。
そしてその海原を、自然の風の力をセイルに受けて、
時にはゆっくりと滑るように、
時には荒れた波の中を揉まれ叩かれるように進んでゆきます。
海を渡ってゆく・・・そんな言葉が似合うシチュエーションです。

セーリング・クルーザーには小さなエンジンが付いています。
でも基本的はそれは港の入出航に使うだけです。
セーリングクルーザの動くエネルギーは「風」です。
そう、カイトやウインドや、セーリングカヌーと同じ、風の力で動くのです。

大海原を風を受けてセイリングするには、技術も度胸も必要です。
天気も、風のない凪の日もあれば、嵐の夜もあります。
しかしながら、ちゃんとした対処のできる技術と整備されたヨットならば、
それは難しいことではなく楽しい「冒険」なのです。

そう、umitomoの他のプロジェクトと少し違うのは、
「冒険」の要素があることでしょうか。
その「冒険」は、少年時代の心を彷彿とさせる「ワクワク感」があるのです。

日本の海岸には美しい場所がたくさんあります。
三重県の伊勢・志摩あたりの入り組んだ入り江もそのひとつです。
ゆっくりと、リアス式の入り江に入ってゆけば、鳥の声と山々の緑に囲まれます。
そんな場所でアンカーを下ろし、ゆっくりと食事をしたり、読書をしたり・・・・。
オーバーナイトでアンカリングすれば、空には満天の星。
その星が静かな海面に映り、
まるで自分が宇宙の真ん中にいるような錯覚すらします。
日本の海は、セーリングクルーザーで旅するにはとても適した場所なのです。

３０フィートを超えるヨットが、風の力だけで海の上を疾走してゆく。
これは、想像するよりも感慨が深いものです。
聞こえるのは、海を渡ってゆく風の音と、
ヨットのハルに当たって砕ける波の音だけ。

こんな静かに、こんな大きさの乗り物が悠然と進んでゆくことに、
きっと誰しもが感動するでしょう。

セーリング・クルーザーで海原に出てゆくには、学ぶことがたくさんあります。
ヨットの原理、天気のこと、ヨット自体の偽装のこと、そして操船技術。
それを、世界でも注目されているカナダのＩＳＰＡ公認スクールとして、
そのカリキュラムに沿って行います。

それまでの間には、何度か体験クルージングツアーを企画したいと考えています。
夕日を見に行くサンセットクルージングや、島に遊びに行く探検クルージング。
ヨットで海水浴へ･･･なんてのも楽しいかもしれません。

海へ、大海原へ、そしてその中を風とともにセーリング・クルーザーでゆき進む。
そんな素晴らしさを、できるだけ多くの人に伝えられることを願っています。